■試合結果
2013年2月7日(木)19:00キックオフ
セレッソ大阪 2-1 バンコク・グラスFC
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■試合後記
7日夜、セレッソは、提携チームであるバンコク・グラスとの親善試合、「BGFC – Cerezo Osaka Invitation Super Match 2013」を行った。タイキャンプではフィジカルメニュー中心の練習を組み、戦術練習に取り組んだばかりということもあり、「試合感覚を取り戻すというところと、フィジカルの部分を試したい」というレヴィー クルピ監督の意図のもと、セレッソは45分間でメンバーを総入れ替えする形で、この一戦に臨んだ。
1本目では、相手の激しいプレスに押し込まれる形が続くと、21分、DFのパスが相手FWにブロックされ、そのまま失点してしまう。その後、新加入組の楠神や新井場がチャンスを作るも、杉本、播戸、黒木らのシュートは得点に至らず。1本目は0-1で終了した。
続く2本目は、柿谷、山口、新外国籍選手のエジノらが登場。途中、連係ミスなどでピンチを招くこともあったが、徐々に攻勢をかけると、80分には丸橋、その2分後には柿谷がゴールを決め、逆転に成功した。結局、今季最初の対外試合で、セレッソは2-1と勝利を収めた。
「同点とか、負けて日本に帰ったら、タイに来た意味がない。そういう面では、僕自身が点を取れて、勝てたのでよかった」というのは、決勝点を決めた柿谷。主将の藤本も「コンディション的にはまだ全開とまではいかないが、そのなかでもある程度やれたということ、ましてや海外のチームとやることはそんなにないので、いい経験になった」と述べ、この一戦での収穫も得られた。チームは試合翌日の8日に帰国し、10日からは宮崎での2次キャンプにて、実践を重ねて連係を深め、3月からのJ1開幕に向けて調整を図っていく。
■試合後コメント
《レヴィー クルピ監督》
——試合前には「フィジカルを試したい」と話していたが、試合を終えた感想は?
「まだ45分しかできないコンディションであり、それは当然予想どおりなのですが、次にまた(宮崎で)試合がありますし、その4試合のなかで、フィジカルコンディションを上げていくことになると思います。やはり、練習だけやっていても、実際に試合をやらないと、フィジカルは上がってこない。こういう形で試合を行うことが大事になってくる。そういう意味で、今日の試合は有意義だったと思います」
——タイキャンプや、今回のバンコク・グラスとの激しい試合のなかでも、大きなケガなく終えられたが?
「今日の彼ら(バンコク・グラス)もイングランドスタイルのサッカーだったと思うが、若干ムエタイも混じっていたような……(苦笑)。確かにそういうサッカーになりましたが、我々は日本スタイルを出しましたし、日本スタイルには侍魂も入っていたと思いますので(笑)。ちょっと危ないゲームになりそうでしたが、最後勝ててよかったです」
——練習試合でも勝って次につなげるのは、チームが成長するうえでもいいことだと思うが?
「勝利というのは、やはり、チームの雰囲気をよくして、選手のモチベーションも高めてくれるものなので、サッカーというのは結果がまず第一。ブラジルではサッカーは結果だと言いますし、こういう結果が出たとき、すべてがいいサイクルになってくると思います」
——宮崎での2次キャンプで微調整したいところは?
「この試合のなかで修正したいところや、ミスもあったので、それはチームの連係の部分ということに、一言で言えばなりますが、いかに融合させて完成度を上げていくかというところになると思います」
《藤本康太選手》
——タイキャンプ、バンコク・グラスとの試合を終えてみての感想は?
「グラウンドも気候も日本とはやはり違うし、それでも、この厳しい環境でキャンプができて、すごく充実したキャンプもできたと思うので、バンコク・グラスの協力してくださった皆さんに、まずはお礼を言いたいと思います」
——まだ実践の練習を始めて間もないなかで行った、この試合については?
「コンディション的にはまだ全開とまではいかないですが、そのなかでもある程度やれたということ、ましてや海外のチームとやることはそんなにないので、いい経験になったと思います」
——宮崎で微調整したいところは?
「フィジカルの部分だったり、戦術の部分だったり、宮崎でそういうところが入ってくると思うので、しっかりそこは集中してみんなでやっていかないといけないなと思います」
《丸橋祐介選手》
——今季最初の対外試合で初得点でした。昨年もそうだったですよね?
「そうですね。俺もそう思いました(笑)。2年連続ですね! チームも、前半は1点やられちゃいましたが、暑さもあって、ちょっと身体も重いなか、最終的には勝てたので、よかったと思います」
——戦術練習を始めたばかりで、新しい選手も入ってきたなかの試合について、コンビネーションなどはどうでしたか?
「それはまだ合ってない部分もありますが、宮崎キャンプでそれはしっかり修正していけると思いますし、エジノとかどんな選手か少しずつですが分かってきたので、それが収穫かなと思います」
——サイドバックはポジション争いが激しくなりますが?
「イバさん(新井場)は守備も攻撃もしっかり落ち着いてやっているので、勉強できる部分はしっかり盗んで、今後に活かしていきたいです」
——宮崎にて微調整したいところは?
「ポジショニングとか、まだうまくいっていなかったので、治していきたいです」
《柿谷曜一朗選手》
——今季最初の試合を終えての感想は?
「45分やったらもうちょっといけるかなと思ったんですが、身体がまだまだできていないなというのは実感しましたし、宮崎キャンプでたくさん試合があるなか、45分、60分と、15分ずつでもいいから、90分(走れる体力)に持って行けるように、あと1カ月を切っていますが、しっかりとコンディションは整えていきたいなと思います」
——相手の激しいプレスを受けながらも、ゴールを決めて、結果を出してスタートする形になりました。
「そうですね。一応、スペシャルマッチという試合ですが、結果として勝たないと、キャンプの意味がないので。同点とか、負けて日本に帰ったら、タイに来た意味がないと思うし。そういう面では、僕自身が点を取れて勝てたのでよかったです。チームとしても、前半は相手の勢いに押されてうまくいっていないところを、僕らが(ベンチから)見ていて、それを後半に活かせていたので、後半のメンバーだけではなく、前半のメンバーと一緒に勝ち取った2点だと思うので、よかったかなと思います」
——宮崎で微調整したいところは、フィジカルのほかには何かありますか?
「でも、8割、9割は、フィジカルというか、コンディションに合わせたほうがいいと思うし、残りの少ない割合というのは、やっぱり最後のシュートの精度というのと、今日はトラップミスがすごく目立ちましたが、それをまずは(改善したい)。ピッチコンディションを言い訳にするのは簡単ですが、こういうなかでもできないと、いいコンディションのなかでもできないと思うので。そういうところも気をつけて、宮崎でボールに慣れていければなと思います」
《椋原健太選手》
「暑い中でタフなキャンプでしたが、いいキャンプができたと思いますし、僕とかイバさん(新井場)とか(楠神)順平くんとか、新加入の選手は特に、このキャンプでいろんな選手と関われたし、話し合いもできたので、すごく充実したいいキャンプになりました。こうやって最後、負けたら気持ちよくなかったんですが、気持ちをしっかり出せて勝てたというのは、次の宮崎キャンプに向けていい形でつながると思います」
——最初の試合で決勝点をアシストしましたが、順調な滑り出しでは?
「うーん、どうでしょうかね。いや、まだまだ、何も成し遂げていないですし、タイトルをしっかりセレッソで取るまでは満足はしないです」
《エジノ選手》
——セレッソでのキャンプを振り返っての感想は?
「今回のキャンプは、正直、ハードだったので、身体の痛さだったり、難しさを感じたところもありましたが、今回頑張った分が、今後結果としていいものが出てくると思ってトレーニングに取り組みました。それについてはよかったんじゃないかなと思います」
——エジノ選手の持ち味はこのキャンプ期間中に出せましたか?
「レヴィー(クルピ監督)はブラジルにいるときから僕の事を知っているので。だから、セレッソに僕の事を連れてきてくれたと思います。僕も13〜14クラブくらい渡り歩いているので、その辺の経験も、今後もいかせられればなと思います」
——エジノ選手のプレースタイルとは?
「ペナルティーエリア外からの強いシュートや、動きでも自分はハードワークができると思います。ゴールに近いところで前に向いたとき、ドリブルで仕掛けたり、常に攻撃的にできるところは、自分のいいところであり、スタイルと言えます。私はパワーだけでなく、スピードもあるほうだと思っています。ゲームのなかで自分のテクニックを活かしながら、前でボールに絡めて行ければなと。そして、試合のなかで質の高いプレーが出せればと思っています」